支払いをする場合に、「レシートは必要ですか?」「領収書は必要ですか?」と聞かれることがありますよね。
皆さまもご存じのように、レシートはレジの機械から打ち出されてくるもの、領収書は取引相手の名前などが記載されているものです。
事業を行っていて経費の精算をする場合には、領収書でなければならないのでしょうか?
今回は、レシートと領収書の違いについて解説していきたいと思います。
1.領収書とは
領収書とは、商品やサービスの代金を支払ったことを証明するものです。
事業を行う上では、経費の精算に使われ、税務上でも経費の根拠となります。
領収書には、
- ● 日付・領収書の受取先・金額・何に対して支払ったのかの但書
- ● 金額が5万円以上の場合には収入印紙・領収書を発行した者の住所と氏名
が必要になります。
2.レシートとは
レシートとは、レジのレジスターで発行された領収金額などが印字されたものです。
感熱紙を利用しているものも多いため、時間がたつと文字が消えることがあり、注意が必要です。
3.領収書とレシートの違い
領収書とレシートには、支払の証明という点では大きな違いはありません。
取引の年月日・取引相手の名前・金額・何に対して支払いを行ったのかという税法上で必要な項目は、レシートにも印刷されていますので、レシートも税法上の経費の根拠とすることができます。ただし、中にはこのような項目の印刷がなされていないレシートもありますので、注意が必要です。
4.領収書やレシートの取扱いで気を付けること
(1)長期保管の方法
レシートは、感熱紙を利用しているものが多いため、時間がたつと文字が消えてしまう場合があります。この場合にそなえて、コピーをとっておくか、スキャンしてパソコンのデータとして保存しておくと良いでしょう。
(2)記載ミス、改ざん防止
領収書は手書きで発行されるものが多く、記載漏れや、相手先に「上様」と記載したり、但書で「品代」と記載するなどの簡略化がされる場合があります。また、手書きであるために、改ざんされる危険もあります。特に金額については、最初に「¥」マークをつけ、金額の最後には「ー」をひき、三桁ごとに「,」をつけるなどの方法で、改ざんを防止することが大切です。
4.まとめ
レシート・領収書・領収証・受取証など、支払いを証明する書類には様々な呼び方があります。
事業を行っていて支払いを証明するためには、呼び方ではなく、必要なことが記載がされているかどうかで判断することになりますので、きちんと記載がされているかどうか気を付けましょう。飲食費の支出をした場合には、接待した相手の名前や人数などを裏書をしておくと良いでしょう。
また、金額によっては収入印紙が必要になりますので、領収書やレシートを発行する場合には注意しなければなりません。
支出した金額がどの程度、経費として認められるかについては、税務上の判断が必要な場合もありますので、信頼できる税理士にチェックしてもらうことをおすすめいたします。